【農業技術者が教える】家庭菜園に使う「良い苗」の選び方を詳しく解説!

家庭菜園
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トマトの苗を買いにホームセンターへ行ったけど、どんな苗を選べばよいかわからない。

同じ値段なら、大きいほうがお得かな?

同じ苗でも、安いものと高いものがあるけど、どう違うの?

…こんな疑問を抱いたことはありませんか?

10年間、家庭菜園でいろいろな野菜を栽培してきました。そんな私が、苗の種類や、良い苗の選び方を解説します!

あさき
あさき

農業現場でも、苗の生産者さんを訪問していました。

最初に、良い苗を見極めるチェックポイントを4つ、お伝えします。

・茎が太く、軟弱徒長していない

・節間がつまっている

・葉の色が濃く、病害虫がついていない

・茶色い根が苗の下から出ていない

・・・詳しく見ていきましょう。

苗を選ぶ前に知っておきたい基本知識

まずは、苗の種類についてです。

同じ野菜・品種の苗でも、高いものと安いものがあります。

一般的に、安価な苗:実生苗(みしょうなえ)、少し高額な苗:接木苗(つぎきなえ)になります。

実生苗(みしょうなえ)

種から育てた苗のことです。自根苗(じこんなえ)とも言われます。ホームセンターに並ぶ多くの苗は、実生苗です。

安価な価格で気軽に家庭菜園をしたい人、初心者の人におすすめです。

接木苗(つぎきなえ)

病気や害虫に強い他の植物(台木)の上に、ナスやトマトなどの穂木をつけたものになります。

実生苗の3~5倍程度の価格はしますが、その分病気に強く、収量も安定して多くなります。

例えば、トマトに青枯病という病気があります。これは土壌伝染性の病気で、全身を枯らせてしまいます。こういった病気に強い苗も沢山販売されています。

栽培経験があり収量を伸ばしたい人や、連作していて病気が心配‥といった人におすすめです。

苗を買う時期とタイミングの目安

トマトやキュウリなど、果菜類の苗は4~5月頃にホームセンターへ並びます。

あまり早く買いすぎると、急な寒さにあい、枯れて植え替え…なんてこともあります。

私も焦って4月中旬に植えたら、その直後に寒さに当たって、ゴールデンウイーク明けに植え替えることになりました。

あさき
あさき

しかも、同じ失敗を3年ほどやらかしました・・・苗代がもったいない。

ちなみに、住んでいる地域は中間地(年平均気温が12℃~15℃の地域)です。

品目によりますが、トマトやナスは最低気温が10度を上回るようになってから植えるようにしましょう。

良い苗の選び方

では、どんな苗を選べば良いのでしょうか。4つのポイントを解説します。

茎が太く、軟弱徒長していない

良い苗は、茎が太くてしっかりしています。

植物が土と接している部分が、ぐらついていないかどうかもチェックしましょう。

苗の大きさが大きいからといって、ひょろっと長いものは良い苗とはいえません。光不足や肥料過多で軟弱に育っている可能性があります。

節間のつまったもの

節間とは、葉と葉のあいだの茎のことです。

葉と葉の間が詰まっている苗は、光をしっかり受けて健全に育った証拠です。

葉色が濃く、病害虫がついていない

茎の太さに加えて、葉色が濃いものも元気で良い苗と言えます。

逆に葉が黄色くなっている苗は、老化していたり、病気がついている可能性があります。

また、小さな害虫の被害にあい、葉が黄色っぽく見えることもあります。

例えば、ハダニです。赤い点々のような小さなハダニが、葉の汁を吸って黄色くなります。これらの害虫は葉の裏にいることが多いので、確認しましょう。

ポットの下から茶色い根が出ていない

良い苗は、ポットの底から白く元気な根が少し見える程度です。


茶色く枯れた根がたくさん出ているものは根詰まりしているサインです。老化した苗なので、選ばないようにしましょう。

苗は植える直前に買うのがベスト

苗を購入してから何日も置いておくと、だんだん老化して品質が悪くなります。

苗のポットは小さいので、根が張れるスペースが小さく、植物はある程度までしか大きくなりません。

その日中か、遅くとも翌日までには植えるのが理想的です!

まとめ:良い苗を選んで、家庭菜園の成功率を上げよう!

ここまで、苗の選び方を基礎知識とともに解説してきました。まとめると以下の通りです。

・苗の値段は接ぎ木の有無

・苗は「茎の太さ」「節間」「葉色」「根の状態」で判断

・買う時期は植え付け直前がベスト

苗売り場でじっくり観察し、元気な苗を選んで、家庭菜園を楽しみましょう!

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