トマトの葉が丸まる原因4選|症状の見分け方と正しい対策をプロが解説!

家庭菜園
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トマトの葉が内側や外側にクルっと丸まっている…。
「もしかして病気?」と不安になる方も多いはずです。

トマトの葉が丸まる原因は、水や肥料の状態からウイルス病までさまざまです
本記事では、よくあるつの原因とその見分け方・対策を、農業の専門知識に基づいてわかりやすく解説します。

水分によるストレス(特に乾燥)

葉が小さくなり、しおれて丸まったように見えます。葉色はやや濃くなります。

起こりやすい条件としては、暑い時期や乾燥しやすい環境です。砂質土壌など、水はけが良い場所では、特に起こりやすいです。

●原因のしくみ●
水分が不足すると、トマトは蒸散(葉からの水の放出)を抑えるために葉を丸めます。
光合成と呼吸のバランスが崩れ、成長に支障が出た結果、葉が丸まったようになる…ということです。

●対策●
✅朝のうちに株元へたっぷりと水やりをする。
✅葉の様子をこまめに観察し、土の乾き具合に応じて水の量を調整する。

窒素肥料の与えすぎ(窒素過多)

生長点(先端部分)の葉が巻き、異常に大きくなる・葉の色が濃くなるのが、この症状の特徴です。
ひどくなると、茎が太くなり、芯止まり(成長が止まる)を起こします。
そうなると、葉と葉の間隔が短くなり、花芽がつきにくくなります。

●原因のしくみ●
窒素肥料を多く与えすぎると、葉や茎の生育が過剰になり、バランスが崩れます。

●対策●
✅今後の追肥は控えめにする。
✅栽培終了後に土壌診断を行い、肥料成分の残量をチェックする。
✅翌年の施肥は土壌診断の結果に基づいて設計する。

窒素肥料の不足(窒素欠乏)

肥料が不足している場合は、若い葉が上向きに立つようになり、細く見えます。
また、葉色が薄く、全体的に淡い黄緑色になります。
この結果、茎が細く、花が咲いても実がつかず落果しやすくなります。実がついたとしても、小さくなりがちに…。

●原因のしくみ●
葉や茎の成長に必要な窒素が不足すると、生育が遅れ、葉の形や色に変化が出ます。

●対策●
✅即効性のある液体肥料や化成肥料で追肥を行う。
✅適度な水の管理も合わせて行う。
 ※水が不足or多すぎると、肥料の効果も薄れるため。

黄化葉巻病(ウイルス病)

生長点付近の葉が黄色くなりながら内側に巻き、株全体の成長が悪くなるのが本症状の特徴です。他の生理的な原因(水不足や肥料不足など)と見た目が明らかに違います。

このウイルスにかかってしまったトマトは、残念ながら治りません…。

●原因のしくみ●
「タバココナジラミ」という白くて小さな害虫が媒介するウイルス病です。ウイルスが植物の細胞に影響を与え、異常な生育を引き起こします。

●対策●
✅病気の株は早めに抜き取って処分(他の株への感染を防ぐため)。
✅周囲にタバココナジラミがいれば、農薬を使って防除する。
✅病気に強い耐病性品種の導入も選択肢の一つ。

まとめ:葉の巻き方で“原因と対策”を見極めよう!

トマトの葉が丸まると一言で言っても・・・

✅乾燥
✅窒素の過不足
✅病気

と原因はさまざまです。
見た目だけでは判断が難しいこともあるので、葉の色・形・茎の太さ・害虫の有無を観察することが重要です。

生理的な要因であれば、早めに異変に気づいて対策をとることで、トマトは元気を取り戻します。
ぜひ本記事を参考に、楽しい家庭菜園ライフを送ってください!

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